丸テーブルを考える(2)

丸テーブルを考える(2)

前回は一人分の食事に必要な面積から、人数に応じた丸テーブルの最小面積を考えた。その結果、丸テーブルは四角テーブルより少ない面積で済むことが分かった。

しかし実際に部屋に置くときは必ず椅子がセットになる。そこに人が座った時のスペースまで考える必要がある。これ抜きにテーブルサイズを決めて実際に部屋に置いたら意外と狭かったなんてことになりかねない。だから今回はテーブル周りのスペースまで考えて四角テーブルと丸テーブルを比較する。

椅子のサイズや椅子に座った時のスペースを決めなければ話は進まない。まず椅子の幅について様々なサイズ が存在する。 名作椅子で例をあげるとYチェア(55 cm)、セブンチェア(52 cm)、サイドシェルチェア(46 cm)、トーネットNo.14 (43 cm)など。ここではざっくり平均して50 cmくらいとして考えよう。

また椅子周辺のそのほかのサイズ感については「住まいの解剖図鑑」を参考に以下のように決めた。
・座ったときの机からの距離45 cm
・椅子を引いたときの距離75 cm

座ったときの机からの距離は45 cm
椅子を引いたときの距離は75 cm

この数字をもとに3~6人がテーブル周りに座るためのスペースと椅子を引くためのスペースを計算し絵にした。濃い色のスペースが座るためのスペース、薄い色が椅子を引くためのスペースだ。1、2人用のテーブルについては四角テーブルと丸テーブルで大差ないため絵に描かなかった。(大変なんです)

3~6人用のテーブル周りに必要な座るためのスペースと椅子を引くためのスペース
四角テーブルと丸テーブルの椅子に座るために必要な床面積
四角テーブルと丸テーブルの椅子を引くために必要な床面積

なんと!テーブル自体のサイズは丸のほうが小さくていいはずなのに、その周りに必要なスペースは床面積は四角のほうが小さくなる。絵で比較するとわかりやすく、丸テーブル周りには無駄になっているスペースがたくさんあり非効率に見える。だからダメだというわけではなくて、ダイニングスペース全体の中での机が占有する割合が少ない丸のほうが視覚的に抜けていてすっきり見える可能性がある。一方、床面積が少なければ効率的に椅子を並べられる四角のほうがいいということになる。

前回の記事冒頭で四角テーブルは並べられているような印象があると言ったがまさにそうゆうことだろう。空間を効率的に使おうとしすぎるとお行儀の良さが窮屈に感じられてしまう。

これが世の中で「丸テーブルは小さくて済む」とも「丸テーブルは面積を取る」とも言われることの真相だろう。丸は四角よりテーブル自体の面積は小さいが、必要な床面積は大きいということがそう表現されていたのだ。いやー、おもしろい。

ただ、残念ながらこれで必要な面積をすべて考慮しきったわけではない。椅子に座るためにはその椅子にたどり着くための通り道がいる。ダイニングを挟んでキッチンとリビングがあればそのための動線を確保する必要がある。そのスペースについても考えてみよう。

このスペースも「住まいの解剖図鑑」をもとにして考えると次のようになる。
・椅子の後ろをすり抜けるスペース45 cm
・椅子の後ろを普通に歩くスペース60 cm
・椅子の後ろを物を持って歩くスペース 75 cm

後ろをすり抜けるスペース45 cm
後ろを普通に歩くスペース
物を持って歩くスペース75 cm

例えば、アパートなどの共同住宅で使われる団地間四畳半(255 cm × 255 cm)をダイニングスペースにすることを考える。ここにギリギリ置けるのは両側に45 cmずつぎりぎりの通路を確保して直径90cmの四人用テーブルだ。これより大きいテーブルは置くべきではない。これが6畳になったとしても幅255 cmは同じだからやはり直径90 cmより大きいテーブルは置けない。 90 cmより小さいテーブルとなると選択肢が減るんだよな。

四畳半に置けるのは直径90 cmが限界
四角のテーブルであれば余裕がある

ということで狭小スペースに丸テーブルを置くのはなかなか難しそう。これだけさんざん考えて難しい結論は悲しいけどしょうがない。無理して大きいテーブルを買って後悔するよりいい。

でも丸テーブルについて考えたことはまだまだあるのでブログの記事としては続きます。

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