コーヒーのケトル沼。たどり着いたのはビタントニオの温度調整できるACTY

コーヒーのケトル沼。たどり着いたのはビタントニオの温度調整できるACTY
たくさんケトルを買い替えてきましたが、ようやくこれだというケトルにたどり着きました。

コーヒーが好きで、豆を自分で焙煎するくらいです。おいしいコーヒーを淹れるためには、おいしいコーヒー豆を手に入れるのはもちろん大事だけど、おいしくコーヒーを淹れられる道具を探し出すことも大事。

コーヒーはペーパードリップで淹れており、これに使う道具はたくさんあります。

  • コーヒー豆をコーヒー粉にするミル
  • ペーパーを保持するためのドリッパー
  • コーヒーを漉すペーパー
  • コーヒーを下で受けるサーバー
  • ドリッパーにお湯を落とすためのケトル

こだわりだすとどれも正解を見つける沼に陥るのですが、このたびケトルの沼から抜け出せたと自信を持って言えるアイテムにたどり着いたのでここに報告します。
それがビタントニオのACTYという調温機能付きの電気ケトルです。

8年のコーヒーケトル遍歴

自分でコーヒーを淹れるようになったのは8年くらい前。日本でサードウェーブコーヒーという言葉が広がる直前の2.9ウェーブくらいの頃です。
今でこそコーヒー器具はいろんなものが売られているけど、そのころはまだまだ選択肢が少なかった気がします。

The ケトルともいえる形の月兎印のスリムポット。いいケトルですよ。

最初は鍋ややかんから注いでいたものの、どぼっと注がれるお湯でうまくできるはずもなく、コーヒー用のケトルを買うことにしました。
そこそこ細く注げる、かわいい、安いという理由から選んだのが野田琺瑯の月兎印スリムポットです。
(今買うと4000円以上するけど前は3000円くらいで買えてたはず。)
そこそこいい感じに注げるため数年使いました。

ただ、直接火にかけると熱くて持てないから鍋ややかんで沸かしたものを時間待ってからスリムポットに移していました。移すときにコーヒーの抽出に適当な温度に下がってくれるので都合がいいと言えば都合がいいのですが、これがちょっと面倒。
あと注いでいると最後のほうで蓋が落ちてしまうというのも難点でした。
見た目はずっと気に入っているので、今では観葉植物の水やりに使っています。

初めて買った電気ケトル、Russell hobbsのカフェケトル。

そこで次に買ったのが、Russell hobbsのカフェケトル。
電気ケトルなので直接お湯を沸かしてそのままドリップができるため買ったのですが、注ぎ口が太すぎてペーパードリップには適していませんでした。

ペーパードリップのためにはやはり細く注げるのが大事。
そこで改めて注ぎ口にこだわってケトルを探しました。
選んだのがタカヒロのドリップポット。業務用然としたステンレスの見た目も含めて気に入って購入しました。
注ぎも完璧。(今ではさらに細口の「雫」と呼ばれるモデルもあるそうです。)

Russell hobs(奥)で沸かしてタカヒロ(手前)に移し、温度計で適温にしてから注ぐ。

これにより、Russell hobbsで沸かしてタカヒロに移し、温度計を差して、適温になるのを待つという流れでコーヒーをドリップしていました。

でもコーヒーを淹れるたびに頭の片隅の暗がりの奥でかすかに思っていました、ちょっと大げさすぎないかと。

理想のケトルの条件

前置きが長いですね。そろそろ本題入ります。
電気ケトルで沸かして、細い注ぎ口のケトルに移し、温度計で適温になったらドリップするというスタイルに落ち着いたのですが、ここにいたるまでの経緯から自分にとって理想のケトルの条件を考えました。

  • 注ぎ口が細い(一滴ずつでも垂らせるコントロールができると完璧)
  • 直接沸かせる(やかんや鍋を用意する必要がない)
  • 温度を設定できる
ビタントニオのACTY

そんな都合のいいものあるわけないよなと思っていたのですが、ありました。
探すと意外といろんなメーカーが出しているんですね。
その中でも値段、機能、デザインすべてで良さそうだったのがビタントニオのACTYというケトルでした。

ビタントニオのACTYの良いところ

実はすでに購入してから半年以上経っています。それだけ使ったうえで、これは完璧なケトルであり、もうケトルを買いなおすことはないと思っています。
何がそれだけ気に入っているのかポイントを書いていきます。

良いところ① ドリップに適した注ぎ口

ドリップに最適なタカヒロ(奥)の注ぎ口とそっくりな形状

タカヒロのドリップポットとほとんど同じ形なので、ほぼ同じ使用感で注げています。やろうと思えば一滴ずつお湯を落とすことも可能。ケトルに求めている一番重要な点なのでここがしっかりできるのはありがたい。

良いところ② 落ちないけど外しやすいフラットなフタ

前に使っていたRussell hobbsはフタが硬くて開けるのが大変でした。
一方で、月兎印はフタが乗っているだけなのでドリップ後半は押さえないと落ちてしまいました。しかも、押さえようにも熱くて触れられない。

取手がなく、分厚い形状。本体にしっかりフィットしながら取りやすく、熱くもならない。

じゃあACTYはというと、取手がないフラットな形状。結構特殊なデザインですよね。
これじつは金属が二重構造になっています。だから熱が上面まで伝わってくることがなく、直接フタを触っても問題ない。だから取手がついていなくても開けることができます。
フタは落ちない程度にしっかり閉まる構造になっているのですが、取手をつまんで開けるより力を加えられるので、難なく開けることができます。
よく考えられているなと感心。

良いところ③ 水キレのいい内側の形状

ACTYの内側。凹凸が少なく、水キレがいい。
Russel hobsの内側。ACTYと比べると凹凸が多い。

Russell hobbsの内部とACTYの内部を比較すると圧倒的に凹凸が少ないんです。
凹凸があると、水キレが悪くなるという問題があります。Russell hobbsの内側を見ると電熱線が見えるところに残っており、満水量を示すサインも出っ張っています。特に使っていて気になるのが注ぎ口の付け根も底面から距離があり、ちょっとしたふくらみがあります。これにより、最後まで注いだつもりでも、少しだけお湯が中に残ることになります。
フタを開けて乾かしても、なかなか乾かず不衛生な印象を与えてしまいます。
(一度沸騰させたお湯のため、雑菌が増えたり匂いがでたりということはありませんでした。実際に不衛生ではないのですが、気持ちの問題ということで)
一方、ACTYを見ると、目に見えるところに電熱線はなく、満水量を示す線も内壁に直接書いてあります。注ぎ口の付け根も底面ギリギリに取り付けられており、その接合も凹凸が極力少なくなるようにデザインされています。

良いところ④ 温度調整機能

操作盤のボタンは4つだけ。左から温度-、温度+、バリスタ、電源。

操作の単純さも含めて秀逸。ベースについている操作ボタンはたったの4つです。電源、温度+、温度-、バリスタ。バリスタボタンについては後述するとして、ここではほかのボタンについて解説します。

ボタンが少ないので操作は非常に簡単です。電源ボタンを押すと沸騰モードで加熱開始。これだけで100℃まで加熱されます。電源ボタンを押して数秒以内に+か-を押すと、50℃~100℃の範囲で温度を設定でき、その温度になったら自動で保温モードになります。

保温モードになると勝手に30分保温してくれます。これが他の製品だと保温ボタンを押して保温時間を設定したりする必要があるみたいなんですが、そんなボタンはコーヒーを淹れることを考えたら不要なんですよね。こういう無駄な機能を省いて操作をできる限りシンプルにしようとするあたり非常によく設計されているなと感心します。
しかも設定温度は前回の設定を記憶しており、毎回同じ温度で使用するのであれば、そのたびに設定する必要はありません。
電源ボタンを押して、+か-を一回押す、このたった2回ボタンを押す操作だけで毎回適温のお湯ができあがります。

注意しないといけないのは、コンセントを抜くと前回の設定の記憶は失われます。毎回コンセントを抜くような使い方をする場合には意味がありません。

良いところ⑤ バリスタ機能

バリスタ機能とは、ケトルをベースに戻すと再加熱、保温してくれる機能です。これによって、コーヒー抽出中ずっと一定の温度を保てるという触れ込みっだのですが、正直最初はいらないと思っていました。

そこまで厳密にドリップ中の温度を一定にする必要はないと考えていたからです。ドリップの最初のほうにおいしい成分は出ており、後半はおいしくない成分も出てくるようになります。この後半は最初より温度が低いほうが、抽出効率をあえて落とせ、全体としておいしい成分だけを抽出できるようになるんじゃないかとさえ考えています。

しかしこの機能は別の用途で毎回使っています。サーバーやカップを温める用途です。

ドリップを開始する前にサーバーやカップを温めておくとコーヒーはさらにおいしくなります。でもお湯を沸かして、サーバーやマグカップにお湯を注いで温まるのを待ち、改めて適温のお湯を用意してドリップをすると時間がかかります。

そこで普段私はバリスタ機能を使っています。
電源ON、温度を83℃(ドリップ温度)に設定、バリスタONにします。そして70℃くらいになったところでサーバーやマグカップに湯を入れまたベースに戻します。このときバリスタをONにしていると、何も操作しなくても勝手に83℃設定で再加熱されます。
そして83℃になったら、サーバーやマグの湯を捨てドリップを始めます。

こうすることで、スムーズに効率的にコーヒーのドリップができています。

ビタントニオのACTYのもう一歩なところ

ほぼ完ぺきなケトルですが、ちょっと気になる点もあります。ただどれも些細な点かなと思います。

もう一歩なところ① ハンドルの形状

ずっとタカヒロ(奥)の取手に慣れているから、
ACTY(手前)の形状に最初は違和感を感じました。

これはダメでは決してないんです。むしろ親指を乗せる場所や人差し指にフィットするようなへこみがつけられていたり、素材も本物の木でグリップしやすかったりします。

ただ、今までタカヒロのケトルを使っていたので、それと比べると使い慣れないうちは違和感を感じてしまいました。
タカヒロはグリップの持つ場所は上から下に向かうとき、外から内に入っていく方向に斜めについています。(伝わるかな)
一方ACTYは内から外に出ていく向き。
ベースから持ち上げるときはこの向きで問題ないのだけれど、いざ注ぐときにはそこからさらに傾けるので、手首の捻り方として少し違和感を感じてしまいます。

これは今までタカヒロに慣れていたことによる違和感だと思うので、普通に使う分にはほぼ問題ないんじゃないかな。

もう一歩なところ② 音がうるさい

デフォルトではタッチ音や設定温度に達したときの音が出ます。これがあまりいい音ではありません。

でもこの音は設定で消すことができます。+と-を同時に押すと消えてくれます。なのでほとんど問題でもないかな。

もう一歩なところ③ (他の電気ポット同様)重い、熱い

ACTYに限った話ではなく、電気ポット全般に言える話なのでひとまとめに書きます。

まず重さは、ベース抜きの本体だけで650gくらい。ここに満水量800 ml入れるとほぼ1.5 kg。力に自信がないという方はうっとうしく感じるかもしれません。

次は熱さについて。出しっぱなしの家電なので油断してしまいますが、熱を持っているときとそうでないときで見た目に差がありません。
だから、お子さんなどがいる家では気を付けないといけないかもしれません。
一応、マットな見た目にしている塗料が熱の伝わりを抑えているようで、金属むき出しのやかんなどよりは多少安全ですが、やっぱり気を付けたほうがいいかな。

まとめ

黒マットな質感もお気に入り

コーヒーをドリップするという目的に対してほぼ完ぺきなケトルだと思います。
コーヒーは日常的に飲みたいけど、ペーパードリップが面倒という人も多いかと思います。
その面倒くささの一部をうまく解決してくれます。
ドリップのしやすさ、内部の衛生面、操作性、いろんな角度からよく考えられた非常にいい製品です。おすすめです。
おそらく、故障でもしない限り買い替えることはないんじゃないかな。

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