丸テーブルを考える(3)直径100cm以下の丸テーブルまとめ

丸テーブルを考える(3)直径100cm以下の丸テーブルまとめ

丸テーブルのサイズについて考察をしてきました(その1その2)。今回はその続きです。

前回までの結論は、
・丸テーブルは四角テーブルより面積は小さくて済む
・でも、椅子やその後ろのスペースを考えると広いスペースが必要
ということが分かりました。

G-Plan のラウンドテーブル(ビンテージ)

しかし、売られている丸テーブルは結構大型の直径120 cm程度のものが主流のようです。特に英国ビンテージ、デンマークビンテージにはこのサイズが主流でかつエクステンション機能までついています。
当時のこれらの国ではそれだけ多くの人が一緒に食卓を囲っていたということでしょうか。なぜ120 cmも大きなものが主流だったのかいずれ調べてみたいです。

とりあえず我が家は二人家族なので、最低限直径63 cmあればいい(参考→「丸テーブルを考える」)。
最大を想定しても、お客さんが二人来て、料理の品数をそれなりに並べても余裕がありそうな直径100 cm程度でしょう。

そこで、今回は市販されている直径100 cm以下の丸テーブルの候補を調べて挙げようと思います。

Table 90B

ホワイトラミネート天板

●直径 75 cm
●高さ 72 cm(日本仕様)
●価格 約8万円(天板素材によってばらつきあり)
●デザイナー Alvar Aalto
●メーカー artek
https://webstorejapan.artek.fi/products/90b

言わずと知れたフィンランドの建築家アルヴァ・アアルトがデザインしたテーブルです。
同じくアアルトデザインのStool 60が我が家にあるため、それと組み合わせられるのも魅力。
新品は白っぽいですが、バーチ材は経年とともに黄色みがかった光沢のあるアメ色に変わっていくため、使い込む楽しみもありますね。
直径75 cmと小ぶりで、脚を4本つけると脚と脚の間隔が狭くなってしまうため、3本脚になっています。

アアルトデザインの代名詞ともいえるL-レッグ

3本脚になると安定性が下がりますが、アアルトデザインの代表L-レッグ(無垢のバーチ材を一部だけスライスして曲げた脚)を天板より外側に出すことにより、安定性を増しています。
これによって L-レッグが意匠として目立つようにもなり、かっこいいですね。
目立たせるために外に出しているのではなく、安定性のために外に出た、その結果としてかっこよくなったっていうのがいいですよね。ですよね?
見た目ありきで機能を犠牲にするのではなく、機能を実現させる結果の形が美しいというのは、よいデザインのものを選ぶうえで重要だと思います。

今買う、ずっと使う

artekの家具の耐久性に対する信頼度が高いことも魅力です。
ビンテージ市場に壊れずに使い続けられているartek製品がたくさん存在していることが信用を上げてくれます。
artekのサイトを見に行ったら「Buy Now, Keep Forever(今買う、ずっと使う)」ってキャンペーンやってました。いいコピーですね、すごくartekらしい。

4本脚で直径100 cmのTable 90Aというのもあります。

(知ったかぶりでいろいろ書いてますが想像が多分に含まれます。)

コントラクトテーブル

シェルチェアとの組み合わせ

●直径 90.5 cm
●高さ 70 cm
●価格 約10万円
●デザイナー チャールズ&レイ イームズ
●メーカー HermanMillar
https://storesystem.hermanmiller.co.jp/fs/hmjapan/dining_tables/J6620MJPA#overview

3本脚の次は1本脚。

パッと見の印象はオフィス家具といったところでしょうか。
天板を木にしたらカフェにありそうなテーブルでもあります。
どこにでもありそうなこのテーブルが、あの有名なアメリカンミッドセンチュリーの代表的デザイナーイームズによるものであるとは、知らずに見たら気づかないでしょう。

このありきたりに思える一本脚デザインの歴史はそんなに古くないようです。
調べた限りでは、元祖一本脚テーブルはエーロ・サーリネンによるチューリップテーブルのようです。1956年にデザインされました。
I wanted to clear up the slum of legs.“(意訳:スラムのようにごちゃごちゃしたたくさんの脚をなくしたい)と サーリネンは述べているように、4本脚の椅子やテーブルが嫌いだったようで、それまでになかった全く新しい形状を生み出しました。

1956のチューリップシリーズ
(1000 chairs p.258.から引用)

コントラクトテーブルがイームズによってデザインされたのは、その2年後の1958年です。
こうゆう書き方をするとイームズがデザインをパクったかのように勘違いされてしまいそうなので補足をすると、チューリップチェアの座面の一体型プラスチック成型の元祖はイームズデザインのシェルチェアです。
つまり、当時のアメリカの中でデザイナーたちが切磋琢磨しながら新しい技術を取り入れ、生み出したデザイン群がアメリカンミッドセンチュリーであり、この一本脚テーブルはそれを代表する画期的なデザインであるということです。
補足ついでの蛇足を言うと、サーリネンとイームズは1940年に共同でオーガニックチェアをデザインしている仲良しさんです。

一本脚テーブルはありきたりなのではなく、それが機能も見た目も優れているからこれだけ広まっているということでしょう。
もし彼らがいなかったら、カフェテーブルは脚だらけで、しょっちゅうテーブルの脚を蹴ってコーヒーがこぼれていたかもしれません。

ハーマンミラーから出ているイームズデザインの一本脚テーブルは他にもバリエーション違いがいくつかありますが、一番癖がなく価格も抑えられているのがこのコントラクトテーブルだと思います。

Universe table

小型の丸テーブルの中で一番かっこいいと思います。

●直径 100 cm
●高さ 72 cm
●価格 13.5 万円~ (木の種類による)
●デザイナー Kai Kristiansen
●メーカー 宮崎椅子製作所
https://www.miyazakiisu.co.jp/Miyazakiisu/universe.html#

デンマークのデザイナー、カイクリスチャンセンです。
もともと丸テーブルを欲しいと思ったきっかけは、彼がデザインしたチーク製の丸テーブルを見たからです。直径120 cmでエクステンション機能付き。
No.42という椅子が有名でビンテージでも見かけるため、昔のデザイナーと思ってましたが、なんと現在91歳でご存命らしいです。
( No.42がどんな椅子かというと、、頭の後ろで手を組んだままスクワットしてひじを前に出してください。それがNo.42の形状です。 )

No.42の現行品は日本の宮崎椅子製作所で作られています。良いものが日本で作られていると聞くとうれしくなりますね。
この椅子No.42を宮崎椅子製作所で復刻する際に合わせてデザインしてもらったものだそうです。
勝手な想像ですが、合わせるテーブルも復刻しようとしたけど、直径120 cm、エクステンション機能付きは大きすぎる。だからこの際、新しく日本人の生活に合わせてデザインしてもらおう、となったのではないでしょうか。違うかな。

100 cmと小ぶりでありながら、デンマーク家具の雰囲気をまとった(デザイナーがデンマーク人だからそりゃそうなんだけど)Universe tableは北欧家具好きの日本人にぴったりです。

徐々に薄くなる天板の端や、いったん太くなってまた細くなる脚がいい

脚の曲線、天板のエッジ、有機的な形が非常に好みです。
無垢の板でそれなりに厚いでしょうが、天板を外側にかけて薄くすることで、印象が軽くなりますね。
形は最高なんだけど、直径100 cmは我が家には大きすぎます。我が家が狭すぎるだけですね。形は本当にかっこいいんだけどね。

天板は、前は突板と無垢板の両方で作られていたようですが、今は無垢板しか作られていないようです。
突き板より無垢板のほうがいいとほかのテーブルなら思えるのですが、この
Universe table に関しては突板のほうがかっこよく見えるのが不思議です。

hozuki table

3本脚がいい

●直径 85 cm
●高さ 71 cm
●価格 約12万円~(サイズ、脚の本数、木の種類で異なる)
●デザイナー 吉永 圭史
●メーカー 宮崎椅子製作所
https://www.miyazakiisu.co.jp/Miyazakiisu/hozuki-table.html

また宮崎椅子製作所の製品です。
サイズが直径85~115 cmで4種類、脚の本数が3本か4本、木の種類が7種類で約50種類のバリエーションから選べるようです。
これもUniverse table同様天板が端に行くほど薄くなっていたり、脚にテーパーがついており先に行くほど細くなり、軽い印象になっています。
日本製の家具ってこうゆうところを全体同じ太さにして重厚な感じにしているところが多いですが(そうゆうのももちろんいいのですが)、個人的にはこんな感じに軽い感じのほうが好みです。

天板の端の処理で印象が大きく変わりますよね。

サイズも小さいものがあり、素材感もよく、細部の処理もいいので有力候補なのですが、一点気になるところが。
直径85 cm~115 cmでおそらく共通の脚を使っているようで、直径115 cmではかっこよく見える全体のバランスも、直径85 cmになると全体に対して脚が若干太く感じます。唯一ここだけが気になるんです。

オークフレーム ラウンドテーブル80

比較的安価なのもいいポイント

●直径 80 cm
●高さ 70 cm
●価格 約6万円
●デザイナー MARUNI60+
●メーカー MARUNI
http://www.maruni60.com/product/round_table_80.html

サイズも値段もデザインもすべてがちょうどいい。
天板は残念ながら無垢板ですが、脚はオークの無垢板です。
無垢にすると逆に野暮になりすぎることもあるのですが、斜めにカットされた形状の脚で軽い印象です。素材感もあって重くない印象。
無垢板を斜めにカットしているだけなのでコストカットにも貢献しているのでしょう。値段も結構抑えられています。
ただ直径80 cmに対して4本脚だと脚と脚の間隔が狭すぎるのではという懸念があります。実際に座って試してみないと分からないですが、一緒に使う椅子は選ぶ必要がありそうです。

まとめ

書くのに疲れて、後半だいぶ短くなってしまいました。
どれも真剣に買うかどうか悩んだいいテーブルばかりです。買うとしたらこの中のどれかでしょう。
ただ、どれもサイズだったり値段だったりデザインだったりで決め手に欠けています。

こうなると買う以外の選択肢が頭の中に浮かんできます。
がんばって作るか。

ということで次回は丸テーブル設計編です。
木工なんかほぼやったことないけど作れでしょうか。

インテリアカテゴリの最新記事