壊れた器は自分で金継ぎ(2)麦漆で割れた破片を接着

壊れた器は自分で金継ぎ(2)麦漆で割れた破片を接着

割れた器、欠けた器がいくつもあるので、自分で直そうと思い立ち、最低限の道具と材料を集めました。
そして先日、最初の工程である、素地の調整と素地固めをしました。

それから1週間たち、漆が固まったと思われるので、今回はその次の工程として、割れた破片の接着をします。接着剤として麦漆と呼ばれるものを使います。
(金継ぎの全体の工程はこちらを参考にしてください。)

麦漆による接着の工程をやります

対象は割れた器

この工程が必要なのは当然、割れた器のみです。
今回、割れを直す器は、砥部焼のそば猪口です。
他のヒビや欠けの器は一応使うことはできますが、ここまで割れたものは使えません。
その意味で最も直しがいのある器であり、この工程は大事だといえます。

ぱっくり割れたそば猪口。

前回、漆で素地固めをしたため、接着する面は茶色くなっています。

必要な材料

麦漆(接着剤)の材料。漆、小麦粉、水

接着には麦漆と呼ばれるものを使います。
これは、前回も使った金継ぎ用漆に水と小麦粉を混ぜて自分で作ります。

必要な道具

ヘラ、小さなさじ、下敷き、ビニル手袋。筆は必須ではありませんでした。

次に必要な道具です。

・下敷き。これは材料を混ぜるのに使います。安くて面積も大きいので便利です。
・ヘラ二本。写真には一本ですが、二本使いました。
百円ショップで粘土ベラとして売っていたものを使いました。
・小さなさじ。1/4計量スプーンをAmazonで購入しました。250円くらい。
・ビニル手袋。漆でのかぶれ防止のため。

画像には筆を載せていますが、ほぼ必要ありませんでした。
水を少量だけ小麦粉に含ませるのに使いましたが、スポイトなどがあればそのほうがやりやすいです。

麦漆を作る

接着剤である麦漆の作り方です。
先にいうと作るのに撮影しながらですが、1時間位かかりました。
このあとの塗ってくっつける工程は30分程度だったので、ほぼこの接着剤作りに時間がかかりました。

まずは下敷きの上に小麦粉をさじ一杯分入れます。
へらでちゃんとすりきり一杯計りました。

すりきり一杯の小麦粉

この小麦粉の横に水を垂らします。筆で水を垂らしましたが、これはスポイトのほうが良さそうです。

最終的には画像の量からほんの少しだけ水を足しました。

これをヘラでこねます。二本でやるとやりやすかったです。
こねているうちに柔らかくまとまってきました。大福もちくらいの感じです。

二本のヘラでひたすらこねる
こね続けるとこんな感じに

この横に漆をさじ一杯分垂らしました。
さじの内側に残った漆もヘラで掻き出しました。

さじ一杯分の漆
さじの内側に残った漆もヘラで掻き出しました

これを小麦粉団子に少しずつ漆を混ぜていきます。
ただ三分の一くらい漆を混ぜたら、小麦粉が玉になってしまいました。
もっと少しずつ混ぜていったほうが良かったようです。
でもこれを頑張って混ぜ続けたらなんとか均一に混ざりました。

小麦粉がだまになってしまいまいした
でも頑張って混ぜているうちに均一に

最終的に漆を全部混ぜるとチョコレートのような見た目になりました。麦漆の完成です。
ここまで来るのに1時間もかかりました。

途中は汚い見た目だったのがここまでくると美味しそう

麦漆の塗る

ヘラの先にほんの少しだけ麦漆を載せて、器の面に塗ります。
ここは特に難しいことはありませんでした。
厚くなりすぎると接着したときにはみ出しが多くなりそうだったのでなるべく薄くやりました。

ヘラの先にほんの少しだけ乗せて少しずつ塗りました。
全体に塗り終わりました

全体に薄くやっているつもりでも、結構はみ出していました。
あまり細かく作業できるヘラでもないので仕方ありません。
この部分は綿棒で拭き取りました。
今回は磁器だったので簡単に拭き取れましたが、陶器だと難しそうです。
マスキングを丁寧にやるか、はみ出さないようにもっと丁寧にやるといいでしょう。

多少麦漆がはみ出していました
そこは綿棒で拭き取ります。磁器なので簡単に拭き取れました。

他の破片も同じように塗って、完了。
塗る作業は30分もかからず終わりました。

塗るだけなのですぐ終わりました。

破片同士を接着する

破片同士をすり合わせるように接着します。
麦漆が本当に接着に使えるのか半信半疑でしたが(だって漆と小麦粉を捏ねただけだし)、吸い付くように破片同士がくっつきました。

特に抑える必要もなく、吸い付くようにくっつくのはちょっと感動です。
ただ、隙間にまでしっかり麦漆が浸透するように少しこすり合わせました。

また、ぱっと見でくっついているように見えても、指の腹で触ると段差を感じました。特に口に当たる場所は使い心地に影響しそうなので、段差がなくなるように慎重に破片の位置を調整しました。

特に支えも必要なく、このまま漆を固まるのを待てそうです。
固まるまでは、前回作った簡易漆風呂に入れて3週間待つそうです。
、、3週間!?
気が長くないと金継ぎはできないですね。

一気に金継ぎっぽくなってきました。
手前の白い線はヒビです。
(あとから考えたらこのヒビの補修やってから破片をつけたほうがやりやすかったかも)

後片付け

1/4計量スプーンという非常に小さいスプーンで計量して麦漆を作りましたが、それでもそば猪口一個を接着するだけには十分すぎる量でした。
だいぶ麦漆が余ってしまいました。
他の器はかけやヒビだけで割れてはいないため、この麦漆は処分します。

結構余りました。

かぶれるのが怖いので、手袋をつけたまま処理します。
キッチンペーパーで可能な限り拭き取り、アルコールを多めにかけてさらに拭き取ります。
拭いたペーパーはビニール袋に入れて処分しました。

まとめ

割れた器を直すために必要な工程、麦漆による接着を行いました。
片付けも含めて2時間程度で終わりました。
小麦粉と漆を混ぜたものでちゃんと接着できたのに感動です。
漆の汎用性の高さすごいですね。
とはいえ、固まるまで3週間待つ必要があるのはなかなかネック。
気長に待って、固まったらまた次の作業やります。

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